はぁーっと ため息を一つだけ 吐いて
ポケットから 一つのカケラを取り出した・・・
手のひらに 収まるくらいの 小さな天使
時が経って 少しだけ 羽が綻びていた…
変わることの無い
笑顔で 僕を見つめていた・・・
あの時 君に渡したかった・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
目を閉じて 僕は
心地のいい 風に当たっていた・・・
現実には 逢えなくても
いつでも・・・思い出す事出来るから
このまま・・・
時間を止めるように・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・と 急に君は
誰かに呼ばれたような気がして
そっと 顔を上げた・・・
顔を上げて
僕は 言葉を失った・・・
目の前に・・・
あの時と 変わらない君が立っていた
時を止めてしまった あの時の君が 変わらない笑顔で
僕の目の前に 立っていた
君は そっと駆け寄って
僕の胸に そっと 顔を寄せた・・・
・・・・・・僕は まだ夢を見ているのだろうか・・・?
この世界に いるはずの無い 君が
僕に抱きついていた・・・
しばらく僕は 唖然としていたけど
君に逢いに来たよ
と・・・君は 笑顔で話した
あまりの事に
僕は 忘れかけそうになってた・・・
僕は 君に渡したいものがあるんだ
と・・・手のひらを出して
小さな天使を 君に見せた
君は とても嬉しそうな顔で
手に取ってくれた・・・
いつまでも こうして君といられたらと・・・
心から そう願いたかった
たとえ それが・・・
夢 だったとしても・・・・・・